携帯電話番号さえ分かればメッセージが送れる、便利なコミュニケーションツールであるSMS。
今では 個人・企業を問わず幅広く利用されているSMSには、メールと違って一度に送信できる文字数に制限があるのをご存じでしょうか?
この記事では、SMS送信に関する文字数制限の上限や注意点、あわせてSMS送信サービスの特徴について紹介していきます。
SMS(ショートメッセージ)とは
SMSとは、ショートメッセージサービス(Short Message Service)のアルファベットの頭文字を取ったものです。SMSの規格は世界共通のものであり、同じ仕様のテキストメッセ―ジが利用されています。
以前はNTTドコモのショートメール・auのCメール・ソフトバンクのSMSなど、SMSはキャリアごとにサービス名が違い、同じキャリア間でのメッセージツールとして活用されていましたが、2011年7月13日以降、異なるキャリア間でもSMSの送受信が可能となりました。
SMSでの文字数制限における注意点
メールやLINEなどのアプリケーションとは違って、SMSには一度に送信できる文字数に制限があります。
かつて、SMSの送信可能な文字数は、異なるキャリア宛に送信する場合、全角70文字まででした。しかし、2019年9月10日より以降は、異なるキャリア宛であっても最大全角670文字が送信できるようになり、文字数制限の課題が解決されつつあります。
SMS文字数制限における注意点
SMSは使用する機種によって送信できる文字数が異なります。そのため、一度に送れる文字数は、必ずしも670文字ではありません。
機種OSごとの文字数制限は以下の通りです。(※2021年11月30日時点調べ)
iPhone(iOS5.0以降)の文字数制限
文字数:604~670文字(半角のみで文字数は1,378~1,530文字)まで送信可能
Android搭載アプリケーションver.での文字数制限
文字数:604~670文字(半角のみで文字数は1,378~1,530文字)まで送信可能
※2017年5月以降発売の4G LTEスマートフォン/4G LTEケータイが対象
ガラケーの文字数制限
文字数:1~70文字(半角のみで文字数は1~160文字)まで送信可能
※上記よりも多い文字数でSMSを送る場合、分割して送信することが必要
670文字以上でも送れるメッセージアプリ
個人でSMSを利用する場合、原則として670文字以上の送信ができません。
しかし、例外としてアプリケーションをインストールすることでそれ以上の文字数のメッセージを送付することができます。
プラスメッセージ(+メッセージ)
Androidに標準で搭載されているプラスメッセージ(+メッセージ)というメッセージ送信アプリケーションをご存じでしょうか。プラスメッセージとは、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの携帯キャリア3社が共有規格で提供しているRCS(Rich Communication Service)で、最大2,730文字の送信が可能となっています。
プラスメッセージは文字の送信だけでなく、画像や動画などを送信することもできます。
最近のAndroid端末では標準で同アプリケーションが搭載されていますが、機種によっては搭載されていないことがあるので注意が必要です。
※プラスメッセージはiPhoneでもアプリケーションをインストールすれば利用できます。
プラスメッセージの料金について
プラスメッセージのメッセージ送信は携帯電話番号の情報を利用しますが、通信はメールと同様にパケット通信を行うため、送信に料金は発生しません。
しかし、相手がプラスメッセージを利用していない場合は自動的にSMSへ切り替わります。後ほど説明いたしますが、SMSの送信には料金かかります。プラスメッセージを無料で利用する場合、あらかじめ受信者側がアプリケーションをインストールしているかどうか確認が必要です。
SMSの文字数と料金
個人でSMS送信を行う場合、1度に送信する文字数によって料金が変わります。文字数ごとの国内・国外料金の目安は以下のとおりです。(※2021年11月30日時点調べ)
契約したキャリアによって違いますが、メッセージの文字分割や詳細料金によって料金が変わりますので、契約会社のホームページなどで事前に詳細を確認しておきましょう。
国内にある端末へ送信を行う場合
文字数:1~70文字(半角のみで文字数は1~160文字)…3~3.3円
文字数:71~134文字(半角のみで文字数は161~306文字)…6~6.6円
文字数:135~201文字(半角のみで文字数は307~459文字)…9~9.9円
文字数:202~268文字(半角のみで文字数は460~612文字)…12~13.2円
文字数:269~335文字(半角のみで文字数は613~765文字)…15~16.5円
文字数:336~402文字(半角のみで文字数は766~918文字)…18~19.8円
文字数:403~469文字(半角のみで文字数は919~1,071文字)…21~23.1円
文字数:470~536文字(半角のみで文字数は1,072~1,224文字)…24~26.4円
文字数:537~603文字(半角のみで文字数は1,225~1,377文字)…27~29.7円
文字数:604~670文字(半角のみで文字数は1,378~1,530文字)…30~33円
海外にある端末へ送信を行う場合
文字数:1~70文字(半角のみで文字数は1~160文字)…50~100円
文字数:71~134文字(半角のみで文字数は161~306文字)…100~2000円
文字数:135~201文字(半角のみで文字数は307~459文字)…150~300円
文字数:202~268文字(半角のみで文字数は460~612文字)…200~400円
文字数:269~335文字(半角のみで文字数は613~765文字)…250~500円
文字数:336~402文字(半角のみで文字数は766~918文字)…300~600円
文字数:403~469文字(半角のみで文字数は919~1,071文字)…350~700円
文字数:470~536文字(半角のみで文字数は1,072~1,224文字)…400~800円
文字数:537~603文字(半角のみで文字数は1,225~1,377文字)…450~900円
文字数:604~670文字(半角のみで文字数は1,378~1,530文字)…500~1,000円
※SMSを受信する場合、国内・国外を問わず、受信料金は発生しません。
文字数制限があっても利用されるSMSのメリット
このようにメールやアプリケーションと違い、文字数制限があったり、料金がかかったりするSMSですが、ここ数年の間で企業でのコミュニケーションツールとして注目されています。注目されている理由は、以下のようなメリットがあるからです。
専用アプリケーションのインストールが不要
先程紹介したプラスメッセージのように、メッセージ送付アプリケーションは画像や動画などにも対応しているものが多く、非常に便利なものですが、利用にはアプリケーションのインストールと初期登録を受信者が行わなくてはなりません。一方SMSは携帯電話やスマートフォンに最初から搭載されている「機能」ですので、携帯電話番号さえ分かっていれば送信先の環境を心配せずにメッセージを送れるというメリットがあります。
メールに比べ到達率が高い
SMSは、メールと比べて到達率が非常に高いと言われています。
電話番号はそのままで変更先の携帯電話会社のサービスを利用できるMNP(携帯電話番号ポータビリティ)の普及により、契約するキャリアが別会社になったとしても、以前の携帯電話番号がそのまま利用されることが多くなっています。そのため、携帯電話番号へ直接メッセージを送るSMSは、キャリアが変わるとアドレスまで変わってしまうメールに比べて、本人へメッセージが届く確率が高いと言われています。
※メールアドレスの継続利用ができるオプションサービスを提供しているキャリアもあります(2021年12月時点)
本人に届きやすい
誰でもすぐに無料で作れるメールアドレスやアプリケーションと違い、端末1台につき携帯電話番号は1つしかありません。そしてその番号の利用者は、当然ですがキャリアの審査を受けた契約者本人が使う可能性が高く、なりすましもされにくいといわれています。
SMS送信サービスの料金
SMSがコミュニケーションツールとして注目されている理由を説明してきましたが、 企業から個人へSMSを送信する場合、携帯端末からの送信はあまり適していません。携帯端末からのSMS送信は、キャリアによる迷惑メッセージ防止策により、1日に200通までしか送信できないという制限があります(※2021年11月30日時点調べ)。そのため、端末から1件ずつ手作業で送信するのに、手間や時間がかかりすぎるなどの問題が出てきます。そこで、企業でSMSを利用する際には、SMS送信サービスがおすすめです。
ここでは、SMS送信サービスを利用する際の一般的な料金体系について説明していきます。
料金が発生するポイントは、大きく分けて以下の4つです。
導入にかかる料金
アカウントの発行や初期設定などにかかる料金です。利用するサービスによっては初期設定料が不要なものもあります。
月ごとにかかる料金
サービスを利用する・しないにかかわらず、月ごとに固定で必要となる料金です。1か月の送信通数に関係なく発生します。また、月額利用料の中には、月内でのSMS最低利用通数分の料金が含まれているケースもあります。
メッセージを送る際にかかる料金
SMSはメッセージを1通送るごとに料金がかかり、送信する文字数に応じて通数の計算が変わってきます。また、サービス提供会社によって「リクエスト課金」と「到達課金」の2種類があります。
・リクエスト課金
送信結果に関わらず、SMSを送った通数に応じて料金を計算する方式。
・到達課金
相手がSMSを受信した結果をもとに料金を計算する方式。
オプション機能を追加する際にかかる料金
これら以外にも、送信者番号の登録や自社システムとのAPI連携など、必要に応じた機能を選ぶと、追加で料金がかかることがあります。
オプション機能はサービス提供会社によって異なるので、自社でSMSを運用する際に必要な要件については、事前に確認をとっておくことをおすすめします。
SMS送信サービスを利用する際の注意点
一般的なSMS送信サービスは、個人で利用するSMSと同様、最大で全角670文字まで送信ができますが、受信する側の契約キャリアや機種を考慮し、なるべく全角70文字以内の内容で必要な情報をまとめることが大切です。
そのため、顧客へ伝える情報を全角70文字に収めるため、要点をコンパクトにまとめた上で詳細はコーポレートサイトのURLを添付しWebへと誘導するといった手法がよく使われています。
企業で活用されているSMS送信サービスの利用用途
次に、企業で活用されているSMS送信サービスの利用用途を紹介していきます。
本人認証
多くの金融機関や証券会社は、セキュリティを強化する目的でSMS認証を導入しています。SMS認証は、通常のIDやパスワードとは別に、携帯電話番号へ送るメッセージ内に記載したワンタイムパスワードを使います。契約者の身元を確認した上で契約する必要がある携帯電話番号へのSMS認証は、依頼者がメッセージを受信した本人である可能性が高く、他者からなりすましをされにくいと考えられているからです。
リマインダー
飲食店やホテルの宿泊など、予約されたお客様が確実に来店してもらえるよう、事前に場所や日時などの内容をSMSで通知することが増えてきています。
通知をメールで行った場合、せっかく送っても、受信者のメールボックスに埋もれてしまうことがあります。しかし、SMSはメッセージの着信と同時にポップアップが表示されるので、お客様の見落としも少なくなります。その結果、キャンセルや変更などの対応もスムーズになり、顧客満足度の向上につながります。
安否確認
台風、地震などの自然災害が起こった場合、自社の従業員や会員の安否確認は必須です。しかし、有事の際には電話やメールは繋がりにくくなることが多くあります。そこで、SMS送信サービスを使い、一斉に対象者の携帯電話番号にメッセージを送信。メッセージ本文内に安否確認サービスなどのURLや問い合わせ先電話番号を入れておけば、手間を掛けず、かつ迅速に安否確認が行えます。
SMS HaNaについて
最後に、当社が提供しているSMS送信サービス「SMS HaNa」の特徴や、便利な機能についてご紹介します。
国内直収で安心・安全
当社が提供しているSMS送信サービスの「SMS HaNa」では、国内正規ルートを経由したNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルのキャリア直収接続を利用しており、高品質で99%という高い到達率でサービスを提供しております。
URLを22文字に短縮してトラッキング
文字数制限のあるSMSでは、メッセージ内にURLを入れることでWebに誘導する手法がよく取られています。
「SMS HaNa」では1メッセージ内に最大10ケ所まで「短縮URL」を挿入できます。URLの文字数に関係なく、1URLあたり22文字に短縮可能。また、短縮URLをクリックした受信者を確認できる「トラッキング」機能も利用できます。
長文SMS機能
SMSは通常1通最大全角70文字までの文字数制限がついていますが、SMS配信サービスを使えば、それ以上の文字数でのメッセージが送れます。送れる最大文字数はサービス提供会社によって違いますが、「SMS HaNa」では660文字まで送ることができます。
以上が、SMS送信に関する文字数制限や特徴についてです。いかがだったでしょうか。
送付できる文字数に上限がありながらも企業のコミュニケーションツールとして注目されているSMS送信サービス。この機会に当社「SMS HaNa」の導入を検討してみて下さい。