FAX DMを送信する場合、電話回線を使う以外に、インターネット経由でクラウドサービスを使って送信する方法もあります。この方法は、電話回線を使うケースに比べて数々の利点があり、使い勝手も抜群です。
ここでは、パソコンとインターネットを使ったFAX送信の特徴についてご説明します。
インターネットFAXとは?
インターネットFAXとは、その名のとおり、電話回線ではなくインターネットを経由したFAXです。FAX DMとして使う場合には、各社から提供されているツールで原稿を作成アップロードし、送信先を指定すれば、大量の送信先に一気にFAXを届けることができます。
原稿作成もクラウド上のツールで行うことができ、操作も簡単です。 また、PDFの元原稿をFAX用の原稿に自動変換できたり 、アップした原稿に文字などのデータを差し込んで印字だりとさせたり、紙面の体裁を整えてくれたりと、専門知識がなくてもすぐに使える手軽さ機能もが魅力です。
インターネットFAXのメリット
インターネットFAXは、自社の電話回線を使う場合と比べると、「速さ」や「安さ」をより活かせるしくみといえます。そのメリットを挙げてみましょう。
送信がスピーディーで回線の占有はなし
一般の電話回線では、A4の原稿を1枚送信するために約1分かかります。つまり、100件を送信すれば、約100分間電話回線を占有することになります。
ところが、インターネットFAXなら、クラウド上に原稿をアップしてしまえば、1時間におよそ10万件という規模で送信ができます。FAX DMに使うなら、これくらいの規模の送信件数は欲しいところです。
自社で行うよりもコストが安い
自社でクラウドサービスのようなFAXの一斉送信を実現しようとすると、電話回線の導入・維持管理が必要になり、コストがかかります。頻繁にFAX DMの送信をする会社であれば、通信費もかなり膨大になるでしょう。
ですが、業者の提供するインターネットFAXを利用すれば、通信費のコストは一切かかりませんし、設備投資・運用維持コストが不要です。
どこからでも送信できる
インターネットにアクセスできる環境にあれば、どこからでもFAXを送信できます。出先からスマホやタブレットを使って送信が可能ですから、オフィスのPCやFAX機に縛られることなく、FAX DMを送信することができます。
機能的で使いやすいクラウドツール
インターネットFAXの提供会社は、クラウド上で操作するFAX送信ツールを用意しています。どれが良いかは一概に決められませんが、自社で使うにはどのような機能が必要かを調べて選びましょう。
ここでは、弊社が提供しているクラウドアプリ「エルネット サプリ」の機能を一部紹介しておきましょう。
ドラッグ&ドロップで原稿作成
原稿ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、FAX紙面のイメージに変換することができます。PDFやWord、Excelなどのファイルに対応していますので、使い慣れたソフトで原稿を作ることができます。
差し込み印字が可能
取り込んだ原稿に個別に差し込み印字したい情報(送り先の会社名やご担当者名、FAX番号など)や挨拶文などの任意のテキスト、またや図形、画像をも差し込むことができます。送り先ごとにご案内したい個別の価格などを印字させて送る事も出来できます。
送信先リストの管理と共有ができる
送信先リストはExcelファイルから取り込むことができますし、条件を指定することで、エリアなど細かい絞り込みができます。また、重複している番号を名寄せ(まとめること)もできますし、リストをクラウド上のアドレス帳に保存しておけば、繰り返し使用することができます。
なお、弊社では、手元に十分な法人リストがない場合にリストをレンタルする「マスタレンタル」サービスがあります。
こんなところで活躍するインターネットFAX
インターネットFAXは、FAX DMとして使われるだけでなく、日常の連絡業務にも活用されています。
例えば、全国チェーンの飲食店や、各地に工場を持つ製造業。こうした業種では、本社から各店舗・工場へ、一斉に受発注関連の情報や指示の連絡を入れるケースが多々あります。そんなときこそ、インターネットFAXが威力を発揮します。すべての拠点に一斉送信するだけでなく、クラウド上のアドレス帳でグループA、グループBなどと分類しておき「月曜はグループAに、火曜はグループBに」など、設定したスケジュールに合わせて、送信先を振り分けることもできます。
また、不動産業や人材派遣業では、数多くの情報を紙でやりとりするので、インターネットFAXを使って、送信にかかる手間とコストと時間を、一気に圧縮することができます。
FAX DMとしてとても有用なインターネットFAXですが、こんな意外なところでも活躍しているのです。
既存顧客へのケアにも使えるインターネットFAX
デジタルデバイスが全盛の現在、社外との連絡はほとんどが電子メールで行っているでしょう。図面や表、PDFなどはデジタルデータで送ったほうがきれいですし、受け取った側も整理しやすいものです。
しかし、そんな時代になっても、やはり「紙の良さ」はあります。メールでは開封もされずに捨てられてしまう可能性がありますが、届いたFAXは、必ず誰かの目にふれます。特に、部署名や担当者名がしるされていれば、間違いなく机の上に置かれるでしょう。となると、既存顧客のつなぎとめだけでなく、FAXを目にした社員が興味を持ってくれる可能性もあります。また、全顧客リストから長らく取引きのない会社を抽出すれば、休眠顧客向けの送信先リストが作れます。
クラウドにアップし送信するだけのインターネットFAXシステムを、ビジネスに活用してみてはいかがでしょうか。