
業務のデジタル化が進む現代においてBtoBのコミュニケーションといえば、メールやSNS、チャットツールなどが主流になってきています。
しかし、すべての業務がデジタル化されているわけではなく、昔からあるFAXもまだまだ現役。
「確実に届く」「すぐに目に入る」といった、FAXならではの特長が評価され、新たに導入、効果を上げている企業も多くあります。
本コラムでは、BtoBにおけるFAXの強みや、業界別の具体的な活用シーン、送信後の効果を高める工夫などをご紹介します。
なぜFAXが選ばれる?BtoBコミュニケーションの視点から
デジタルツールが主流となる一方で、実際の業務現場では「情報を確実に届ける」ことが引き続き重要なテーマです。
メールやSNS、チャットツールといった手段にも利便性はありますが、それぞれに課題も存在します。
たとえば、
メール
普及しすぎているがゆえに、他のメールに埋もれてしまい、開封されない可能性が高い。
SNS・チャットツール
システムの導入や運用体制が必要な場合が多く、ITに不慣れな方には使いづらさを感じさせることも。
また、BtoC寄りの販促手段としての活用が多く、業種によっては十分に活かしきれないケースも見られる。
こうした中で、FAXはシステム導入や操作の手間がほとんどなく、受信側が特別な対応をしなくても情報が届くという点で、今なお「情報を確実に伝える手段」として一定の支持を集めています。
紙で印刷する運用もあれば、インターネットFAXなどでデータとして処理されるケースもありますが、どの形でも担当者の目に留まりやすく、即時性があるという点は変わりません。
こうした特長から、FAXは今なおBtoBの現場で選ばれているのです。
業界別活用法 ― FAXが活躍するシーン
メールやSNS、チャットツールなどのデジタルコミュニケーションツールが広がる一方で、昔から業務プロセスに組み込まれているFAXは、今でもビジネスにおいて重要な役割を担っています。
とくに、スピードと正確性が求められる業務連絡や、確実に担当者の手元に届くことが重要な場面で、その強みが生かされています。
ここでは、FAXが活躍している代表的な業界の活用例をご紹介します。
【流通・小売業界】
キャンペーン・商材情報のスピーディーな共有に。
FAXを日常的に業務で利用しているため、「すぐ目に入る」メリットが大きい。
- 本部から各店舗・取引先へ特売情報や価格変更などの通知
- 新商品の案内、季節商材の発注依頼など、即時性が求められる営業連絡
- セールや棚卸しのスケジュールなどの共有
【製造業】
協力会社や代理店とのスムーズな情報共有に。
紙で残るため、現場での管理、共有に最適。
- 生産計画の変更・納期調整に伴うお知らせの共有
- 製品の仕様変更や安全上必要な注意事項の通知
- 機器の点検やメンテナンスなどの日程連絡
【建設・不動産業界】
現場や関係者との連絡のフォローアップ。
電話連絡後の「書面確認」としてFAXが活用されるケースも。
- 現場から本社への日報の送信や本社から現場への注意喚起の共有
- 管理物件のオーナー、協力業者などへの定期報告や業務連絡
- 空室情報や内覧日程などの一斉案内
【医療・介護業界】
連携・周知の即時性が求められる現場での利用。
現場がFAX中心の運用をしているケースが多く、メールよりも見落とされにくい。
- 医療機関から地域の開業医、調剤薬局などへ、予防接種・検診の案内や変更情報の通知
- 介護施設や訪問介護事業所などへの制度改正・助成金情報の共有
- 感染症対応マニュアルなど、緊急性がある情報の配布
【自治体・公共団体】
情報伝達の公平性・迅速性を担保する手段として。
デジタル環境が整っていない相手にも情報が届く手段として活用。
- 地域の企業・団体向けの防災訓練や緊急連絡などの周知
- 高齢者施設・福祉施設への行政通知の共有
- 地域団体へイベント告知や関連資料の配布
効果を高めるFAX送信の工夫
FAXの強みを活かすには、FAX原稿の内容や送信方法にも工夫が必要です。
・見やすいレイアウト
余白や文字サイズに配慮し、要点をひと目で伝える構成に
・目を引く見出し
「〇月限定キャンペーン」「緊急のお知らせ」など、関心を引く言葉選び
・二次元バーコードの活用
FAXからWebサイト・申込フォームへの誘導が可能
・FAXを送信するタイミングの最適化
火・水・木の午前中など、業務の合間に届く時間帯を選ぶ
・送信リストのメンテナンス
送信先の移転や廃業、送信NGのリストの更新など、定期的にクリーニングを行う
このような工夫を組み合わせることで、FAXによるアプローチの効果はさらに高まります。
FAX原稿の作り方や送信方法についての詳細は、こちらのコラムもぜひご参照ください。
多様化する受信環境への対応
昔は「FAX=紙に印刷されて出てくるもの」というものでしたが、現在では複合機のメモリ保存やインターネットFAXなどの普及により、FAXは紙で出力されるものだけでなく、デジタルデータとして保存・転送できるという、アナログとデジタルの中間のようなツールへと変化しています。
これにより、拠点が複数ある企業やリモートワーク環境、外出先からでも、FAXを活用した情報共有がスムーズに行えるようになりました。
ただ、送信側から見た場合、FAXは相手のFAX番号宛てに送信するものに変わりはありませんので、送信先の受信方法を意識する必要はなく、そのまま使えます。
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いま改めて見直したい、上手に使って差をつける「FAXという選択肢」
デジタル時代において、あえてFAXを使う理由。
それは「確実に届き、読まれる」からです。
とくにBtoBにおける情報伝達では、相手の業務フローに自然と入り込めるFAXは、他のツールにはない強みです。
その強みを活かすため原稿のレイアウトや送信するタイミング、送信リストのクリーニングなどといった工夫で、FAXは今でも有効な業務ツールとして、販売促進や業務連絡、情報共有などにしっかりと貢献してくれます。
「FAXは古いものだ」という意識を捨て、「FAXを今どう活用するか」。
まだまだ使えるFAXの価値をいちど見直してみてはいかがでしょうか。