個人・企業に関わらず、日々の生活の中で使われることが当たり前となったSMS(ショートメッセージサービス)。この記事ではそんなSMSの送り方や注意すべきポイントについて解説していきます。
SMS(ショートメッセージサービス)とは
SMS(ショートメッセージサービス)とは相手の携帯電話番号さえ分かればテキストを送ることができるメッセージツールのことです。別名、テキストメッセージとも呼ばれます。キャリアや機種に左右されず、メッセージを送れる点が特長です。
SMSの送り方・送信方法
SMSを送る際、端末ごとに操作方法に違いがあるので注意が必要です。パソコン・スマートフォン(AndroidとiPhone)・ガラケー(フィーチャーフォン)それぞれの送り方について説明をしていきます。
パソコンからSMSを送る方法
SMSは携帯電話番号にメッセージを送るサービスですので、通常はスマートフォンなどの端末から利用します。しかし、パソコンでもスマートフォンと連携させればSMSの送受信が可能です。連携方法はパソコンのOSごとに違います。
iPhoneはmacOSとのみ連携できます。Androidはパソコンのアプリと連携することによって、Windows、macOSどちらでもSMSの送受信に対応しています。ただし、キャリアとSMSが送信できない契約をしている場合は利用できません。
Androidをパソコンと連携させる方法ですが、スマートフォンに【Windowsにリンク】アプリをインストールし、連携したいPCの画面に表示されたQRコードを読み取ることで完了します。
※2023年2月現在、iOSとWindowsの連携は実装されていないようです。
AndroidでのSMS送信方法【個人向け】
AndroidからSMSの送信は、アプリから行います。
1・「電話帳」のアプリをタップする
2・「新規作成」をタップする
3・送信したい相手の電話番号を入力するか、電話帳から送信先を選択する
4・本文(メッセージ)を入力する
5・入力欄右側の紙飛行機のアイコンをタップして送信する
iOS(iPhone)でのSMS送信方法【個人向け】
iOS(iPhone)もAndroidと同様に、SMSの送信はアプリから行います。
1・「メッセージ」のアプリをタップする
2・アプリの画面右上の❏+鉛筆のアイコン(新規作成)をタップする
3・送信先したい相手の電話番号を入力するか、⊕ボタンをクリックして送信先を選択する
4・本文(メッセージ)を入力する
5・入力欄右側の↑をタップして送信する
ガラケー(フィーチャーフォン)でのSMS送信方法【個人向け】
ガラケーからSMSを送ることもできますが、一部の古い機種では70文字までの制限が設けられていて、受信したメッセージが70文字ごとに分割される(例:全角420文字のメッセージを送ると6通送信されたことになる)ので注意しましょう。
1・メールメニュー画面を開く
2・「新規メール作成」または「新規SMS作成」を選択する
3・本文(メッセージ)を入力する
4・宛先欄に相手の携帯電話番号を入力する
5・送信ボタンを押して送信する
SMSを送信する際の5つの注意点
手軽に使えて便利なSMSですが、送信する上で注意しておきたい点がいくつかあります。SMSを利用する前に以下のポイントを認識しておきましょう。
①画像や動画などの添付ファイルは送れない
プラスメッセージやLINE、メールとは違い、SMSでは画像や動画ファイルの送受信はできません。SMSでやりとりできる内容は基本的にテキストのみです。
②原則670文字の文字数制限がある
メールと違い、SMSには一度に送れる文字数は1通70文字まで(長文SMSでも全角670文字・半角1,530文字まで)の文字数制限があります。LINEやプラスメッセージと比べても限られたテキスト量しか送れないので、送信する際には内容をできるだけシンプルにする必要があります。
③受信は無料だが送信時にお金がかかる
SMSは、メッセージの受信は無料、送信は原則有料です。送信には1通送信するごとに通話料金に相当する料金がかかります。多くのSMSは約70文字で1通とカウントされてしまうので、長い文章を送ると思いもよらない料金がかかります。
④iMessageやMMSに自動で切り替わる場合がある
SMSはiOS独自のメッセージ機能であるiMessageへ自動で切り替わることがあります。具体的には以下のようなケースがあります。
・送信する文字数が70文字以上ある
・件名が入力されている
・写真や動画データが添付されている
これらの設定がメッセージに含まれていると、iOSはMMS(Multimedia Messaging Service)という専用の形式を優先し、自動で切り替わり送信されてしまいます。画像の受信や件名がないSMSの形式とは違うものになりますので、送信先がiOSではない場合、メッセージが届かなくなる可能性もあります。
⑤広告宣伝に使用する場合は事前の同意が必要
販売促進活動や広告目的でSMSを利用するには、「特定電子メール法」に基づきメッセージ受信者へあらかじめ事前承認を得るオプトイン方式が義務付けられています。受信者への事前承認の取得方法には書類の取交やWEBサイトで承諾を得る方法があります。これらを行わずにSMSを送信してしまうと、罰則の対象になってしまうので注意しましょう。
ビジネス上でのSMSの送り方や活用事例
他のツールに比べ到達率や開封率が高いSMSは、個人間のやりとりだけではなく、ビジネスでも広く活用されています。ここでは、法人が活用できる「SMS送信サービス」について、送り方や活用事例を紹介していきます。
複数人に一斉にメッセージが送れるSMS送信サービス
「SMS送信サービス」は、スマートフォンなどの端末ではできない「複数人への一斉送信」が可能です。しかも、ただ同じメッセージを送れるだけではなくSMSの弱点である文字数制限に対応するための「短縮URL」機能や、送信先名・会員番号などの個別の情報を送信先ごとに挿入し送信できる「差し込み」機能など、SMSをビジネスで活用するために必要な機能が多く備わっています。また、多くのキャリアで実施されている1日あたりの送信数制限もSMS送信サービスにはないため、多くの顧客にアプローチが必要なビジネスシーンにおいて送信数を気にせず利用できることも大きなメリットです。
SMS送信サービスの送り方
SMS送信サービスを利用する際には、ブラウザまたはアプリ上からメッセージの入力・宛先データの取り込みを行い送信します。サービス提供会社により操作方法や機能に違いがあるので、自社での運用方法にあっているか事前に確認しておきましょう。
SMSの活用事例
ここでは、弊社SMS送信サービス「SMS HaNa」をご利用中のお客様の活用事例を紹介します。
既存顧客へのキャンペーン案内
当社が提供しているSMS送信サービスをご利用されている大手ガス会社様の事例です。販売促進の一環として、加入者様へデジタルギフトカードの「デジタルコードの送信」をメールで行っていましたが、メールアドレスの記入間違いや入力ミスによる不達が課題となっていました。SMSは携帯電話番号宛にメッセージを送るサービスです。携帯電話番号は数字11桁。そのためルファベットや記号を使うメールに比べ、入力ミスは激減。現場での確認作業も減り、業務効率が向上しました。
詳細はこちら:プレゼントはデジタルコードで。顧客に「届く」SMSの活用法-西部ガス株式会社様-
緊急連絡
全国でカルチャースクールを展開しているお客様の事例です。急な予定の変更や中止を連絡する場合、電話やメールを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、電話をかけてもつながらない・メールを送っても気づかれないなどの課題があります。そこで受講者への緊急連絡をメールからSMSに変更して行ったところ、受信者からの反応が良くなり、結果、お客様へのサポート品質の向上に繋がりました。
詳細はこちら:緊急連絡はSMSで。SMS HaNa活用事例インタビュー―株式会社朝日カルチャーセンター様―
登録情報の通知案内
タクシー会社を運営されているお客様の事例です。自社のサービスへの登録を行う際に必要な本人確認のために、サービスの登録者へ電話連絡を行っていました。しかし電話のかけ直しや折り返しの対応などで業務時間が圧迫されるという課題がありました。電話番号の多くは携帯電話のものだったため、確認方法をSMSに変更。更に送信するメッセージ本文内に登録フォームのURLを記載し送信することにより、かける電話、受ける電話の件数が大幅に減少。業務効率とサポート品質、両面の向上に成功しました。
詳細はこちら:登録確認はSMSで。電話連絡をなくした方法とは-熊本タクシー株式会社様
SMS送信サービスを選ぶ時のポイント
SMS送信サービスを導入する前には、自社の運用に合った機能や要件を満たしているかどうかの確認が必要です。ここでは、SMS送信サービスの提供会社を選ぶ際に確認しておきたいポイントについて解説していきます。
①:提供会社が「直収サービス」であるか
SMSを使う理由は「確実に情報を届けるため」です。SMS送信サービスには、送信経路が大きく分けて「国内直収接続」と「国際網接続」の2種類があります。
・国内直収接続
NTTドコモやau、ソフトバンク、楽天モバイルの国内携帯キャリアとサービスを直接接続し、送信する方法です。国内のみでの情報伝達のため、高い到達率が期待できます。
・国際網接続
文字通りですが海外の通信回線網を利用して携帯電話番号へメッセージを届けます。国際網接続を利用しているサービスは国内直収接続より比較的安価ですが、メッセージを国内へ送信する際にキャリア独自のフィルタリングや、国際SMSの受信拒否設定をしている時にはメッセージが届かなくなってしまうこともあります。
②:短縮URLや差し込み箇所やなど、運用に合った機能があるか
SMS送信サービスは、ただ送信するだけのサービスの他、「短縮URL」「差し込み機能」など、SMSをより便利に使える機能を備えたサービスもあります。契約前に「こういう内容を送りたい」「こういった運用にしたい」という要望をサービス提供会社に伝え、自社での運用に合ったサービスを選びましょう。
③:サービス提供会社のセキュリティは問題ないか
携帯電話番号は、個人情報に直結する非常にセンシティブなもの。その電話番号をサービス提供会社にアップロードするわけですから、会社のセキュリティ体制のチェックは必須。会社やサービスが、プライバシーマークやISMSなどの外部認証を取得しているかどうかは事前に確認しておいたほうがよいでしょう。
④:1通あたりの料金と月額基本料金
SMS送信サービスの料金体系の多くは、契約時に「初期費用」がかかり、以降は「月額基本料金」+「送信したメッセージ数×送信料金」で設定されています。利用頻度や送信する件数を考えて、契約先を決めましょう。
⑤:Web-APIでシステムと連携できるか
SMS送信サービスは、サービス提供会社が用意しているWeb画面から送信するのが基本的な使い方ですが、Web-APIを提供しているサービスの場合は、今お使いの基幹システムや管理システムと連動し、自動的に配信する仕組みを構築することもできます。システム連携をお考えの方は、検討しているサービスがWeb-APIに対応しているかどうか確認しましょう。
まとめ
携帯電話番号さえわかれば簡単にメッセージを送ることができるSMSは、便利なコミュニケーションツールですが、便利に使うにはSMSの送り方や注意点を正しく理解しておくことが必要です。業務の効率化や費用対効果に抜群の効果があるSMSを是非ビジネスでも活用していきましょう。