
携帯電話番号さえわかれば手軽にメッセージが送れるSMS。
しかし、そんな便利なSMSにも迷惑メールが届くことが増えてきており、困っている方もいるのではないでしょうか。
この記事ではSMSへの迷惑メールが届いた場合の原因や、拒否対策について解説していきます。
SMSに迷惑メールが届く理由
登録しているサービスのログイン認証や予約確認のリマインドなどで使う機会が増えてきたSMSは、ここ数年で同じくらい迷惑メールも増加しています。
では、なぜSMSに迷惑メールが送られてくるのでしょうか。
自分の携帯電話番号が流出した
SMSが送られてくる携帯電話番号を登録しているサービスから情報が漏洩し、迷惑メール業者に流出している可能性があります。
また、外部に漏れた携帯電話番号は複数の業者間で使いまわされることもあり、大量の迷惑メールがSMSに届く事態を引き起こしてしまいます。
送信元が携帯電話番号を間違えてSMSを送信している
SMSの送信者が送り先の携帯電話番号を間違えてしまい、それがたまたま自分の携帯電話番号に送られてくるというケースがあります。
しかし、その中には迷惑メール業者がランダムな携帯電話番号へ無差別に送り続けているものもありますので、安易に返信しないことが大事です。
迷惑メール業者から送られてくる文例を後述いたしますので、拒否する際のぜひ参考にしてください。
会員登録などのリスト取得目的から送られてくる
お買い得情報やキャンペーンなどを称して、インターネット上から携帯電話番号の取得を目的とする悪質なサービスが存在します。
知名度のある企業の名前を無断で使用していることも多く、会員登録を行う時に携帯電話番号の入力を求められます。
そこから流出した携帯電話番号がSMSへの迷惑メールの標的になってしまいます。
SMS迷惑メールの見分け方
様々な手口や内容で送られてくるSMSへの迷惑メールは、どのように見分ければいいのでしょうか。
発信者番号を検索する
通常、SMSは本文の頭に発信者番号が記載されます。
知らない携帯電話番号からSMSが届いた時は、その番号をインターネットで検索することをおすすめします。
電話番号検索(jpnumber) などでは迷惑SMSメールの発信者番号や業者の情報が確認できます。
企業の公式サイトに問い合わせる
ネット通販や銀行など、自分が利用しているサービス名が書かれているSMSが届いた際は、企業の公式サイトを確認しましょう。
サイトに記載がない場合は実際に届いたSMSの内容をお問い合わせフォームなどから直接企業へ問い合わせしてみて下さい。
SMSで届く迷惑メールの種類
SMSで届く迷惑メールにはどのような種類があるのか、例を解説していきます。
架空請求の送付
自分が一度も利用していないサービスの利用料を請求される内容です。
例
コンテンツ利用料が未払いです。
本日中にご連絡が無い場合、少額訴訟の手続きに移行いたします。
受付窓口:XXX-XXXX-XXXX
「訴訟」や「法的措置」などの文言を使い、メッセージ受信者の不安を煽る文章になっています。
記載されている電話番号への連絡や、URLをタップしないように注意しましょう。
配達物の再配達を装った内容
コロナ禍の影響で在宅の時間が増えてきた最近では、宅配などの再配達を装った迷惑メールがSMSへ届くようになりました。
不在通知を装った内容で、荷物の詳細や再配達の手配のため、記載のURLから個人情報やサービスのログインIDなど入力を行わせるという手法が取られています。
例
お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが、不在の為持ち返りました。
詳細は下記よりご確認ください。
URL:https://■■■.com
個人名や業者名が書いていなかったとしても、頻繁に荷物の宅配を頼んでいると間違ってつい記載のURLをクリックしてしまいそうになりますが、迂闊に押してしまわないようにしましょう。
アカウント情報変更の案内
不正ログインがあったのでパスワードの変更を変えて欲しいという依頼を装った迷惑メールです。
URLの記載があるものがほとんどで、そこからフィッシング詐欺につながりうることもあります。
例
お客様のアカウントへの不正ログインを検知しました。
下記URLで検証をお願いします。
URL:https://■■■.com
アカウント情報を入力することで、不正利用されてしまうリスクが生まれるので注意しましょう。
懸賞などの当選通知
応募していない検証に当たったという内容になります。
高額な配当金や家電製品などのプレゼントなどの記載があり、それらを手に入れる為に記載のURLにアクセスするように促してくる例があります。
例
【当選通知】
おめでとうございます。
現金100万円が当選いたしました。
入金先の口座を下記から登録してください。
URL:https://■■■.com
SMSは送ることができる文字数に制限があります。
詳細が書かれていなくてもリンク先で確認しようと思い、なんとなくタップするのは危険です。
家族や知人のなりすまし
親族を装って迷惑メールを送ってくるケースもあります。
例
スマホを買い替えたけど電話番号が分からなくなったので教えて。
あと、LINEで認証するので届いたコードも知りたい。
上記はLINEのアカウントの乗っ取り詐欺の一例になります。
その他にも事故や大病などで急遽お金を振り込んで欲しいなど、記載の電話番号へ連絡させようとする内容もあります。
公的機関を名乗る不当な要求
郵便局や各種インフラ関係事業(電力・ガス・水道)などの公的機関を名乗った迷惑メールもあります。
例
【国税庁12月20日】
重要なお知らせ、必ずお読みください。
URL:https://■■■.com
特に上記の様な国税庁に偽装した迷惑メールは、確定申告の時期が近付く12~2月ごろに頻繁に届くようです。
各キャリアが提供しているSMS迷惑メールの拒否設定について
大手キャリア(NTT docomo・KDDI・SoftBank・楽天モバイル)では、それぞれSMSへ送られてくる迷惑メールの拒否対策が敷かれています。
また受信者に届いた迷惑メールと思しきSMSを、キャリアへ申告することで判断を行う「受信者申告による調査」をそれぞれのキャリアが提供しています。
NTT docomo
2022年3月から、SMSを用いて行われるフィッシング詐欺対策を目的に「危険SMS拒否設定」が無料で提供されています。
他にも非通知SMS拒否、国際SMS拒否、個別拒否などが設定できます。
設定方法は以下の公式サイトよりご確認ください。
詳細:NTT docomo SMS拒否設定
SMS拒否設定(spモードからの設定方法)
KDDI(au)
au回線を契約している全てのユーザーは、迷惑SMSの疑いのあるSMSを自動判定・受信を拒否する「迷惑SMSブロック」機能が自動的に適用されています。
詳細:迷惑SMS(Cメール)防止方法
SoftBank
あらかじめ送られてくるSMSを迷惑SMSかどうか判断し拒否する「迷惑SMSフィルター」や、メッセージ本文内にURLのリンクが付いているSMSを拒否する「URLリンク付きSMSの拒否」(携帯電話番号から送られてくるSMSが対象)、電話番号での入力に加えて発信者番号・発信者表示(アルファベット)で受信の許可・拒否ができる「電話番号メール拒否・許可」などがあります。
詳細:S!メール(MMS)/SMSの迷惑メール対策方法
楽天モバイル
楽天モバイルは、フィッシング詐欺などの迷惑SMSを自動検知、受信拒否する「迷惑SMS拒否設定」が無料で利用でき、初期設定でオンになっています。
さらにSMS内のキーワードを判別し、自動でフォルダに振り分ける機能として、「迷惑電話・SMS対策 by Whoscall」が有料オプションで提供されています。
詳細:迷惑SMS拒否設定
各デバイスから行うSMS迷惑メールの拒否設定について
iPhone
不明な差出人からのSMSを一括でブロックする場合は、設定アプリから設定します。
「アプリ」>「メッセージ」を下までスクロールして、「メッセージフィルタリング」にある「不明な差出人をフィルタ」をオンにします。
個別の連絡先をブロックしたい場合は、メッセージアプリから着信拒否を行います。
詳細:iPhoneでメッセージを拒否する/フィルタする/報告する
Android
Androidのメッセージアプリでは、迷惑SMSは個別にブロック・スパム報告していきます。
スパム報告したい項目を長押しして、ブロックアイコン > スパムとして報告>OKをタップします。
詳細:Google メッセージでスパムとして報告する
SMS迷惑メールが届いたときの対処方法
反応しない
SMSへ届いた迷惑メールに記載されている電話番号にかけ直す、URLをタップすることで被害に遭ってしまいます。
そのため、迷惑メールは「読まずに削除する」ことが鉄則です。
SMSの拒否設定をする
何度も同じ送信宛先から迷惑メールが送られてくる場合には、受信者拒否設定などでブロックするようにしましょう。
機種やキャリアによって方法は違いますので、操作が分からない時には契約先へ問い合わせることをおすすめします。
警察機関へ連絡する
SMSへ届いた迷惑メールの対応が判断できない際には、警察総合相談電話「#9110」へ連絡をしてみましょう。
この番号は犯罪被害の未然防止を目的とした、相談専用の番号です。
迷惑SMS以外にも、犯罪かどうか分からない・境界線が灰色である悪質商法などの対応も行ってくれます。
参考:警察に対する相談は警察相談専用電話 「#9110」番へ
まとめ
SMSへ送られてくる迷惑メールの被害は年々増加しています。
正しい知識を持ち拒否設定をしたうえで、怪しいSMSには「反応しない」「無闇にURLを開かない」ことを徹底しましょう。