
FAXは、現代においても限られた紙面で商品やサービスの魅力を端的に伝え、見込み顧客の行動を促すダイレクトマーケティング手法のひとつです。
その中でも「ボディコピー」は、興味を持って読み進めてもらうための“決め手”となる部分です。
どんなにインパクトのあるキャッチコピーや魅力的なデザインでも、ボディコピーの構成や内容が弱ければ、反応率は思うように上がりません。
本記事では、FAX原稿におけるボディコピーの役割や、読み手に届くコピーの書き方、構成のコツについて解説します。
ボディコピーの役割とは?FAX原稿における各パーツの位置づけ
FAX原稿は、次のような要素・目的で構成されます。
- キャッチコピー:目を引く言葉で興味を引き付ける
- リードコピー:キャッチコピーの補足として、読み手を本文へ導く
- ボディコピー:商品・サービスの価値や背景を詳しく伝える
- クロージングコピー:申込や問合せなど、次の行動を促す
この中でもボディコピーは、FAXを読む側が「自分にとって必要な情報か」を見極める判断材料となる重要な部分です。
ここで読み手が信頼感や納得感を得られれば、申し込みや問い合わせといったつぎのアクションに進んでいきます。
ボディコピーの力を最大化するFAX原稿の3ステップ構成
FAX原稿の中で、最終的に見込み顧客の行動を後押しするのは「ボディコピー」です。
ただし、ボディコピーだけを切り取って考えるのではなく、キャッチコピーから始まる文章の流れ全体が“読ませる”ための土台になります。
ここでは、ボディコピーの力を最大限に引き出すために押さえておきたい、原稿設計の基本ポイントを3つに絞って紹介します。
課題提起と解決策を明確に伝える
読み手の「自分ごと化」を促すには、「〇〇でお困りではありませんか?」「こんな課題、抱えていませんか?」など、共感を得られる導入が効果的。
そのうえで、「当社の〇〇なら、このように解決できます」と導く構成が読みやすく、成果につながりやすくなります。
信頼感を高める裏付け情報を入れる
サービスの導入実績やお客様の声、数値など、具体的なデータを記載することで、内容の信頼性を補強できます。
例えば、「2,000社以上で導入」「導入後、業務効率が35%改善」など、第三者視点からの情報の記載は、読み手の反応を後押しする強力な要素になります。
行動を促す具体的なCTA(Call To Action)
CTA(Call To Action)とは、「資料請求はこちら」「今すぐお問い合わせを」など、読み手に具体的な行動を促すための要素のことです。
FAX原稿においても、このCTAの有無や表現によって、反応率が大きく変わります。
たとえば「こちら(URLや二次元バーコード)からすぐに詳細資料をご覧いただけます」「この機会に無料でご相談ください」といった一言を添えるだけでも、受け手側の行動のハードルを下げる効果があります。
重要なのは、読み終わったあとに“見た人が何をすればよいか”を明確に伝えること。
CTAが曖昧だったり存在しなかったりすると、せっかく興味を持った見込み顧客もアクションが起こせなくなってしまいます。
キャッチコピーから自然につなげる構成を意識
読まれるFAX原稿の共通点は総じて、キャッチコピーからボディコピーまでの流れがスムーズです。
逆に、キャッチとボディに書かれている内容が違ったり、つながりが薄いといい反応はもらえません。
ここでは、その流れをどのように作っていくか、具体例を交えてご紹介します。
【例】
キャッチコピー:
「FAX業務、もっと効率化できるって知っていましたか?」
ボディコピー導入文:
「多くの企業が抱えるFAX業務の課題——データの手入力や仕分け、保存の手間……。
本サービスでは、こうした悩みをクラウドで一気に解決します。」
このように、キャッチで投げかけた問いや課題提起に対し、ボディで解決方法を提示する構成を意識すると、違和感のない自然な内容になります。
読み手に響く言葉の選び方とトーン
FAX原稿では、読み手の状況や業種を想定した言葉遣いが求められます。
「〜できます」よりも「〜がラクになります」「〜が解消されます」といったベネフィット(利益・恩恵・便益)表現が効果的ですし、文章のトーンは「やさしく」「丁寧に」「押しつけない」姿勢を意識することで、読み手に安心感を与えます。
とくにBtoBの領域では、専門用語の使いすぎや一方的な売り込みにみえるような表現が使われがちですが、それはNGです。
受け手にとってわかりやすく、信頼感のある表現を心がけましょう。
ボディコピー次第でFAXの成果が変わる
FAX原稿におけるボディコピーは、読み手に「これは自分に関係ある」と思わせ、行動を促すための核となるパーツです。
ボディコピーの力を最大限に引き出すために、
- 課題提起と解決策を端的に示す
- 信頼感を高める要素を取り入れる
- 行動を明確に促すCTAを用意する
などの要素を盛り込むことで、反応率を高めることができます。
紙面に限りがあるFAXだからこそ、「読みやすさ」「伝わりやすさ」「共感されやすさ」を重視した設計が成功のカギになります。